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今シーズン、私達のグループはオペラばかりなので、バレエを見る機会がなかったのですが、昨日のオフの日、久しぶりにバレエを見に行きました。
たまたまオペラ座の近くに買い物に来ていたときにウィーンフィルにいる友達から電話があり、パリに来ていてバレエを見に行くのだけれど、弾いている?と。その前の日にウィーンフィルのコンサートがあり、昨日はパリで珍しくフリーの日だったそうです。ちょうどオペラの近くだったのですぐにチケットを買い、私も行くことにしたのです。 しかしこのチケット売り場。かなりの人が並んでいるのに窓口ひとつだけで対応しているため、永遠に待たなければいけませんでした。しかも私の前にいたおばさんは、どうでもいい世間話を交えながら、屁理屈をこね、一人で30分以上も粘っていたのです。お陰で10人くらいだった列が、最後尾が見えないほどにまで膨れ上がり・・・。その様子を見るほかの係員が、手伝うこともなくおしゃべりだけして立ち去る姿が、フランスらしいなと思わせました。 昨日の演目は「ジュエルズ」。エメラルド、ルビー、ダイアモンドと言う宝石を題材にした演目で、衣装はクリスチャン・ラクロワが担当しています。その為に衣装がまばゆいばかりに豪華で光り輝いていました。普通は主役級以外のコールドバレエは、キラキラもそこまでちりばめられず、ティアラなどもつけませんが、これは主役もコールドもみんなが同じ衣装を着るので圧巻です。中でもやはりダイアモンドの美しさといったら。白い衣装にふんだんにつけられたビーズが光り輝き、舞台が上がり姿を見た途端にみんなため息が出ました。 しかし公演も終盤だったせいか、出演者もいまいちぱっとせず、演目自体もかなり退屈で飽きてしまったのが残念です。 公演後はその友達とお茶をしました。彼にとっては初めてのオペラ座だったらしいのですが、こんなに美しい場所で仕事ができるなんてうらやましいと・・・。 ウィーンの歌劇場は大体パリのガルニエのオペラ座と同じサイズらしいのですが、とにかくピットが狭いそうで、ワーグナーもシュトラウスもチェロは6,7人で弾いているそうです。第1ヴァイオリンは12人。確かに私達もガルニエではピットが狭いためにこのような大編成のオペラはできませんが、それでも第1ヴァイオリン14人はいます。大きなバスティーユでフル編成で大音量のワーグナーなどをやるときは、いくら弾いても分厚い管楽器の音にかき消されますが、それがウィーンのように少人数の弦楽器だったら・・・。 彼もウィーン歌劇場に入ってからは、とにかく大きな音で弾くように注意されたそうです。普通に弾いても腕が痛くなるフォルテのトレモロも、ものすごい勢いで弾かなければいけないと。 オーケストラによってもカラーはありますが、同じオケでも場所が変わり、人数が変わると、本当に色々変えて弾かなければなりません。 同じような仕事でも色々な違いがあり、面白い発見がたくさんありました。
寒いし、お天気は悪いし、毎晩のボエームかサロメの公演以外何もないような、つまらない毎日です・・・。
あの速くて大変だったサロメも、歌が入って、舞台がついてと言ううちに、どんどんテンポが遅くなり、今ではあの速さが懐かしいくらいです。オケだけのときは活き活きと、クリアでわかりやすい指揮だった指揮者も、舞台が入った途端につまらなくなってしまいました。オペラの指揮と言うのは見ていると本当に大変で、音楽だけでなく、舞台などの演出、演技を含めたすべての監督なので、単に音楽的だけなどでは務まりません。大勢の人を瞬時に統治するカリスマ性、さまざまな言葉を使い分ける語学力、そしてかかわっている人から信頼される人間性。なので、コンサートが素晴らしい指揮者がオペラも素晴らしいかと言うと、また違うのです。 また相当の余裕がないと、すべてに目が行き渡らないので、経験がもっとも必要な部分だと思います。 またサロメと言うと、ダンスの部分で本当に脱ぐのか?と言うスリルがあります。今回も練習中、皆が立ち上がって舞台に注目していましたが、残念ながらその部分はオケが最も難しく忙しい所。しかも歌手は舞台の奥にいるために、立ち上がっても誰も見えない状況でした。youtubeで数年前の同じ演出のサロメがアップされていましたが、それを見ると、本当に歌手と言うのは、体を張って歌っているのだなと思います。ちなみに、今回のサロメ役はきれいだし、体も結構柔らかく、踊りもうまいとか・・・。
毎晩のように、ラ・ボエームとサロメの公演が交互で続いています。
サロメは休憩なしの1時間半なのですが、ボエームは30分の休憩が入ります。30分と言うのはかなり長く、私達もすることがなく時間を持て余してしまいます。 それは指揮者も同じらしく、ダニエル・オーレンは毎回楽屋から出てきて、楽団員とのおしゃべりを楽しんでいます。社交的な彼は、常におばさんたちの人気者。毎回やり込められています。 面白いのは、彼がいつも愛犬チワワと楽屋入りしていることです。ご家族がバカンスでどこかに行ってしまったらしく、自分が犬の世話をしないといけないのだと、会場につれてきて、休み時間になるとずっと抱っこしています。ただでさえ小さなチワワなのに、大きなオーレンに抱かれると、本当にぬいぐるみのようで、しかもあまりに不釣合いな姿なのが笑いを誘います。男の子らしいのですが、なぜか名前は「マヤ」。フランス人にとっても女の子みたいな名前だ、変だ、と言われています。 私たちオーケストラの楽屋は地下1階ですが、合唱や歌手は違う階なので、本番になると会う事はありません。しかしたまに私達の使うカフェマシーンに、男性歌手がやってきてコーヒーを買うこともあります。そのような時にまずびっくりするのが、化粧の濃さ。ピットから見るだけでは、お化粧をしているな位には感じても、濃さまでは気付きません。しかし実際に間近で見るとその厚塗りと、色に圧倒されます。しかもバレリーナのような細くて小さな顔ならともかく、歌手と言うのは恰幅がよく顔の面積もかなり広いと言う方が多いので、余計に肌に目が行ってしまうのです・・・。やはりあれだけの大舞台に対抗できる顔をつくると言うのは、ここまでしないといけないのでしょうね。 また休み時間以外でも幕が変わるたびに、セットが大移動するので、かなり長い間待たされます。3幕で雪が舞うシーンでは、ピットにまで毎回紙で作られた吹雪が飛んでくるほど、たくさんの雪が降っているようですが、4幕の前では、それを掃除機で毎回吸い取っている音がよく聞こえます。リアルな舞台を作るために、このような細かい苦労が裏では繰り広げられているのです。 ボエームはあと7回残っています。。。
昨日はシャンゼリゼ劇場へ、トリスタンとイゾルデを聴きに行きました。ワルトラウト・マイヤーがイゾルデを歌い、ブランゲーネを藤村実穂子さんが歌う魅力的な配役でしたが、残念ながら藤村さんはキャンセル。トリスタン役も変更でした。
会場に着くまでオケも知らないと言う、ただただマイヤーが聴きたかっただけで行ったコンサートでしたが、ハーディングとマーラーチェンバーと言う期待以上のものでした。 コンサート形式で2幕だけというプログラム。しかし最初に登場したのはハーディング一人だけ。他の曲も演奏されるのかと思いきや、序曲でした。 フランスの聴衆というのは本当にマナーが悪く、演奏中でも喋っている人がいる位、いつでもざわざわしています。昨日も指揮者が登場して指揮台に上がってもなお、空気が騒々しい。それでも一瞬静かになったのを見計らってハーディングがタクトを下ろし、チェロの静かな出だしの音が出されたのですが、すぐに咳やらがさがさする音が・・・。1小節ですぐにオケを止め、静かになるのを待つハーディング。やっと静かになったので、再び演奏を始めると言う始末でした。しかし始まるとすぐに咳をする人が。咳は自然現象なので、仕方のないことなのに、それに対し、「シッ」という人の声のうるさいこと。 このように興ざめするような状態から始まりましたが、ハーディングとオケの若々しく流れのある演奏に惹き付けられていきました。 マーラーチェンバーはその言葉通り、小さな室内オケで、とてもワーグナーをやるような人数はいません。昨日も通常16人で弾かなければいけないファーストヴァイオリンに対し、たったの12人。管楽器は普通の人数いるので、どうしても弦楽器の音が薄くなってしまいます。しかしそれを感じさせないほど、一人ひとりがものすごい勢いで弾いていました。その様子は本当に鬼気迫るといってよいほどで、大きな体をうねらせながら体全体でワーグナーの厚い音を表現していました。 さて、序曲が静かに終わるとそのまま2幕に突入。しばらくしてマイヤーの登場です。鮮やかなレモン色のドレスを着ていたのがとても意外な気がしました。こちらでは落ち着いた色のドレスを着る人が多い中、レモン色。イゾルデのイメージとも何か違うなぁと・・・。でもとても綺麗で似合っていました。 コンサートマスターから30センチくらいの所で歌っていたために、どうしても声がオケに同化されてしまって、最初の方は聞こえにくい感じでした。オペラの場合、オケはピットの中なので高低差があるために、オケの音が直接客席に届くことはなくなりますが、ステージ上だとどうしてもオケの音がダイレクトに聞こえてしまって、何か違う感じがしてしまいます。しかも人数が少ないのをカバーするために必死で弾いている弦楽器陣。ピットの中でも相当押さえて弾いているのに・・・。バランスが悪いなと思いながらも聴いていくうちに、マイヤーも調子が出てきたのか、オケの音が気にならなくなってきました。 しかしその後のトリスタン登場で気分は最悪に。よっぽどぎりぎりになってからの変更だったのか、楽譜を見ながらの歌唱でした。しかもただ声を出しているだけとしか思えない内容で、声も良くない、音楽はない、情感もない、でも声量はあると、とてもマイヤーの相手役が務まるとは思えませんでした。二人の掛け合いでもトリスタンが歌うたびに、気分が悪くなり、マイヤーも少なからず影響され足を引っ張られているように感じました。 カーテンコールでもかなりのブ~が出たし、帰り道も、あのトリスタンが残念だったと言う声があちらこちらから聞こえてきました。 私がオペラでマイヤーとトリスタンを演奏したのが2回。そして今回聞いたもの。3回それぞれテンポがまるで違っていました。サロネンでは普通のテンポ。ビシュコフでは相当ゆっくり。そしてハーディングは相当速い。しかしその都度オケのテンポにぴったり合わせ、それぞれ音楽的でそのテンポにあった表現を使い分けるマイヤーの素晴らしさには本当に感心します。 幸せな一夜になるはずだったのに、あのトリスタンで半減でした。
過密スケジュールで疲れがたまり、風邪をひいてしまった感のある私ですが、どうしても日本人のまじめさから、熱はないのだから仕事に行かねばと、体に鞭を打って仕事をしています。
その一方フランス人は・・・。わざとやったと思ってしまう程都合よく、ナイフで指を切ったり、弾く上では何も関係ないはずの右手の甲をやけどして痛すぎて弾けないなどで、欠席者続出です。しかも今日は土曜日なのに朝からリハーサルがあり、夜も本番。どう考えてもずる休みとしか思えないほど欠席者が多い。ヴァイオリンだけで5人以上の欠席です・・・。 今朝はサロメの初めての舞台付きリハーサルでした。とにかく大きな編成のオーケストラなので、ピットは最大限まで下げて面積を広げています。世界最大といわれるバスティーユのオペラ座ですが、それでもまだ狭いのが実情です。隣の人の弓がぶつかったり、弾くときに十分なスペースが確保されません。その為にさらにピットの面積を広げるための工事も考慮されているらしいのですが、予算が3000万円以上もかかるらしく未だにもめています。 さて、今回のサロメの指揮者はAlain Altinogluと言う若いフランス人です。コンロンのアシスタントもしていたようだし、コンセルヴァトアールでの同年代もオペラにたくさんいて、みんなよく知っている感じです。とかく若い指揮者だとおしゃべりが増え、集中が切れ気味の私たちですが、この指揮者の手綱さばきは本当にたいしたものです。みんなの集中を切らさず、おしゃべりをする隙も与えず、ぐんぐんと引っ張っていきます。お陰でリハーサルも実の詰まったものになっています。 しかし、、、とにかくテンポが速い・・・。私はサロメを弾くのが初めてなので、他と比べられませんが、やはりみんなも速いと嘆いています。ただでさえ超絶難しいのに、これだけ速いテンポだと、弾くことをあきらめたくなるような気分になります。物理的にどう考えても20の音を0,3秒くらいの間に弾くのは不可能です。そして有名なサロメのダンスも、あまりに速いためにポイントだけ決め、後は・・・・と言う始末。どっち道客席に細かい音は聞こえないから、こちらの都合でテンポは落としたくないと言う指揮者の意向です。。。 確かにワーグナーやシュトラウスはあまりに難しく、速く、演奏不可能な箇所がたくさんありますが、そのような所はたいていうるさい管楽器にかき消されて、弾けていようがいまいがあまり音楽には関係ないというのが実情です。しかしそのようにごまかして弾くのも逆にストレスがたまります。どうにかしてこれを征服して弾けるようになろうと・・・。ワーグナーではすぐにあきらめる私ですが、大好きなシュトラウスではそのような気持ちに掻き立てられます。今回も本番が終わるまでにはすべての音を弾ききってみたいものです。
現在「死の都」、「ラ・ボエーム」、「サロメ」と、3つのオペラが練習と本番で同時進行されています。そのために仕事場へ行って、今の時間は何のオペラだっけ??と言う状況で、頭の中が混乱しそうです。
しかし今日で死の都も終わるし、ラ・ボエームは明後日幕を開けるので、少しは楽になりそうです。 死の都は本当に素晴らしいオペラでした。回を重ねることで、演奏する側にも余裕ができ、起こっていることを十分に把握しながらその美しい音楽を堪能していました。とにかく主役の歌手陣が素晴らしく、あれだけ難しく、歌いっぱなし、そしてフルオーケストラでの大音響をものともせず、毎回コンスタントに最上レベルを供給しているのは、本当に驚くべきことです。今日で終わりと思うと、残念でなりません。 さて、昨日はラ・ボエームのドレスリハーサルでした。人気演目の上に、超人気歌手のナタリー・デセイが出演するというからか、ものすごい人でした。一般には売り出されないし、日程だって知らされているわけがないこのドレスリハーサルなのに、バスティーユの駅を降りた時点から「チケットをください」と言う紙を持った人がわんさといました。しかも中へ入っても、7時半開演なのに、すでに7時の時点で席は一杯で立ち見もたくさんという始末。ここまで反響のあるリハーサルは見たことがありません。 肝心の演奏のほうは・・・。指揮はダニエル・オーレンと言うイタリアオペラの大家のような人で、オペラ座にも良く来るし、オケ内にファンも多いのですが、今回は、いただけません・・・。すべてを統率して指揮を執るのではなく、自分が一人で音楽にのめりこんでしまって周りが見えていない状態になってしまっているのです。百面相のように顔の表情が変わり、自分が歌っている歌にあわせて振っているような感じなので、実際に歌手の歌にあっていないし、合うべきはずの所で合図がなくなんとな~くなので、こちらはどうしてよいのかわからない。みんな歌や他の楽器を聴きながらの室内楽でした。しかもテンポもものすごくゆっくりか煽るかのどちらかだし、音量も大きいか小さいかだけ。相当なストレスがたまり、12回の本番があるかと思うと、今からうんざりです。 しかも今回の私の席が最悪なのも、それに輪をかけています。1回目のリハーサルの際にメトロが止まってしまい、15分遅刻をした私は、ホルンの真横でトランペットのまん前。前の人達はビオラで、バイオリンは隣の人の音しか聞こえないし、見えもしないと言う席なのです・・・。とにかくうるさいのでず~っと耳栓をつけているので、半分はもやの中と言う状態。自分が弾く上で頼りになるのは指揮者だけなのに、その指揮者が良くわからないと言うのでは、もう一か八かと言う感じです。 注目の歌手陣は、デセイはきれいな歌声には違いないけれど、本調子ではないように思えました。ミミ役も普通。しかし男性は素晴らしかったです。セッコは体が小さいのに、安定した美声だし、Tezierは最近よく来ていますが、毎回本当に素晴らしく、昨日も一番の喝采を浴びていました。
フィギュアスケートの翌日、諸用でモナコまで行きました。パリでは最高気温が10度くらいの真冬並みで、オーバ-を着ていましたが、飛行機で1時間飛んだフランスの隣モナコでは25度くらい。みんな海水浴を楽しんでいました。オーバーを抱え、黒っぽい洋服を着ている自分が本当に場違いに思えました。モナコには空港はなく、ニースまで飛び、そこからバスで30分乗るとモナコに着きます。南仏も初めての私にとっては、本当に夢のような場所でした。
![]() エメラルドグリーンの海に、椰子の木、白い美しい家々を見ると、外国に来た~と言う感じがし、現実逃避させてくれます。観光する時間は余りありませんでしたが、それでも王宮や憧れのグレース・ケリーが結婚式を挙げた教会に行きました。よく、初めて行く教会で願いをこめてろうそくを灯すと、その願いが叶うと言われますが、私の場合身の丈に会わない高望みなのか、叶ったことがありません・・・。それでも懲りずに灯しましたが・・・。 ![]() モナコのオペラ座はカジノの中にあります。そしてサル・ガルニエと呼ばれる名前の通り、パリのオペラ座と同じガルニエさんの設計です。まさにパリの小型版のように中は似たようなゴージャスさでした。しかしパリは2000人の収容に対し、モナコはわずか400人。相当な狭さで、本当にここでオペラができるのかなと不思議に思います。 ![]() さて、パリへの帰国の日、お昼のフライトで帰り、夜はオペラの本番というスケジュールだったのですが、またもやストライキに巻き込まれてしまいました。今回はオルリー空港のストライキ。ド・ゴール空港に飛ぶ飛行機に変更は可能でしたが、それは夜の便。仕事に間に合いません。そこでTGVで約6時間かけてパリまで戻ってきました。その後「死の都」の本番は相当にきつく、無茶なスケジュールを反省したのでした。 ![]()
ブログを書く暇が全くなかった(プラス気分が乗らなかった)ので、話題が相当古いのですが・・・。
先日フランスで行われたフィギュアスケートの女子シングルフリーの試合に行きました。もう結果はご承知のとおりですが・・・。とにかくキム・ユナ選手のスケートを実際見てみたかったのですが、やはりその美しさには見とれてしまいました。すべての動作がエレガントで流れがあり、しかも緩急や間の取り方がものすごく上手。ジャンプにも高さやスピード感があるし、とにかく流れが止まらない。12人で唯一4分間と言う演技時間が短く感じられました。 ![]() 一方の浅田真央選手は、悪くはないものの、すべての動作が切って貼ったようなぶつぎれで流れがない印象でした。これは音楽にも通じ、日本人の悪い特徴に良く挙げられることです。大きなフレーズがなく、細かすぎて音楽の流れがないという。 そして中野選手は火の鳥を滑りました。去年オペラ座でもバレエで火の鳥をやったので、そのときのテンポ感や踊りが鮮明に残っています。オケだけで演奏するのとは違い、バレエが入ると相当テンポは遅くなります。しかし中野選手の使った演奏は相当に速いテンポで、これでは踊りきれないと言うほどでした。案の定、音楽に乗れず未消化のような印象が・・・。 それにしてもものすごかったのが私の隣に座っていた日本人男性。一人で見に来ていたようですが、かなりの真剣さ。まだ低い順位の人が滑っているときから、首をかしげてう~んと言ったり、ジャンプが決まるとものすごい拍手を送ったりしていたのですが、浅田選手が出てきたときの熱の入れようといったら・・・。身を乗り出すように見るのはもちろん、浅田選手がジャンプを飛ぶ度に、彼までもが宙に体がふわっと浮き一緒にジャンプしているのです。そして決まれば熱狂的な拍手を、失敗すれば悔しがり・・・。中野選手とキム選手のときも同じでした。しかしその二人のときは、途中で首を傾げていたりしたから、お目当てはきっと浅田選手なのでしょう。ただし私のほうは、そちらに気をとられ、スケートを見るよりも印象が強くなってしまいました・・・。 ![]()
毎年秋に行われるサロン・ド・ショコラ。チョコレートの大規模な祭典で展示や即売、さまざまなイベントも行われるようです。お菓子が大好きな私は、毎年のように行きたいと思いつつも、機会がありませんでした。しかし今年はちょうど日本から遊びに来ていた友達と一緒に、初日に行って来ました。
さぞや混んでいるだろうと、気合を入れていた割に、中はガラガラ。しかもお客は日本人がほとんど・・・。一気に気が抜けてしまいました。しかもいろいろなデモンストレーションや試食を楽しみにしていたのに、そのようなこともあまりなく、ただの即売会となっていました。納得のいかない私と友達は、強引に試食をお願いしましたが、いわゆる有名どころは応じてくれませんでした。 それでもチョコレートでできたオペラガルニエや、等身大のドレスなどは圧倒させられる美しさです。ちなみにそのドレスは実際のモデルが着て、ショーも行われるそうです。 ![]() ![]() ![]() 結局私が買ったのは、すべてビオの材料を使った本物のお花でデコレーションされているチョコレートを2枚。いろいろな味があり、さまざまな香辛料の入った変わったチョコレートでした。すべての種類を試食した中から選んだのは、ミントとハイビスカス。 ![]() さてその会場で有名なショコラティエ、ピエール・マルコリーニさんを見て喜んでいた私たちですが、もっとすごい人が同僚にいました・・・。 グループが違うためにめったに顔を合わせない彼女ですが、今日たまたま練習が重なったためにお昼を一緒にしました。そして彼女の夏の素晴らしいクルーズの話を聞き・・・。かなりリッチな彼女は、この夏ベルギーから2週間のクルーズをしたそうです。50平米のテラス付きの部屋には、常にシャンパンをはじめとした飲み物が常備され、食事もコースメニューでもビュフェでも選べるそうです。船の中にプールなどはもちろん、カジノまであり、大型船ではない分、ゆったりとしたスペースがあったようです。しかも超有名音楽家10名以上(デュメイやアンデルシェフスキーなど・・・) プラスオーケストラまで乗り込み、船の中では毎晩室内楽のコンサート。そして港に着くと、そこの教会やコンサート会場でオーケストラ付きのコンサートが聞けたそうです。 またピエール・マルコリーニも乗り込んでいて、彼のチョコレートは毎日部屋に届けられ、日々の食事のデザートもマルコリーニが担当だったとか・・・。船ではデュメイとよくカジノへ行き、マルコリーニと仲良くなりなどと話す彼女が同じ仕事をしているとは、とても思えません・・・。遠くから姿を見ただけで喜んでいる私とは、あまりに世界が違います。。。 さて、サロン・ド・ショコラではもうひとつ、カカオバターでできたボディークリームも買いました。とても保湿力が高いと言う言葉と、値段の安さに引かれたのですが、実際に使うとものすごいチョコレートの香り。食べていないのにおなかが一杯の気分になります。ただ続けてしまうと飽きてチョコを食べる気がうせるかもしれません。 Tags:サロン・ド・ショコラ パリ
不安定なお天気の続くパリ。1日の中でも気温の寒暖差が激しく、体調を崩す人も多いようです。ピットの中はかなり暑く、外の気温に合わせた服を着ると暑くて意識が遠のくようになることもあります。
そのような状況下、いくつかのハプニングが起こりました。 ガルニエでのミレイユの本番中、突然立ち上がりオケピットの横を通って外へ出るご婦人がいました。みんな唖然としながらその姿を目で追っていたのですが、しばらくすると戻ってきて、それに続き若い男性、ご老体の紳士なども入ってきました。何が起こったのか良くわからず、弾きながら立ち上がって様子を見る人まで・・・。 指揮者までもが気になるらしく、振りながらずっと客席の様子を振り返り見ていました。どうやら急病人が出たような感じで騒然とした雰囲気がよく伝わってきました。そしてその幕が終わり休み時間になると、指揮者がお客様に話しかけ、何が起こったのかを詳しく聞いていました。人に気を使うやさしいミンコフスキーですが、ちょっと野次馬過ぎる気も・・・。 さて、その後休み時間も終わり、次の幕を弾き始めると、弾いて数音のうちに何かが私の目のコンタクトに入ってきました。しばらく休みはないし、泣きながら、片目を瞑りながら弾いていましたが、あまりの痛みに弾くこともできなくなり。。。コンタクトをとりあえずはずそうとしても、あまりに乾燥しているので目に張り付いてしまって取ることもできずにいました。周りの人にも出て行ったほうが良いといわれ、みんなが弾いている最中、こそこそとピットを抜け出しました。目を洗うとすぐに調子は戻り、またピットへ。戻るときには自分の出番を待っていたハープ奏者と一緒に、曲の途中で拍手があるときに自分の席に滑り込めました。 このような時、ピット内だとお客様の目もあまり気にせず楽屋に戻れますが、舞台の上ならそうはいきません。 またその数日後、今度はミンコフスキーに異常が・・・。その日も相当に暑く、普段以上にみんな疲れを感じていましたが、楽章の合間に彼が私たちに向かって、「この中で頭痛薬を持っている人はいますか?」と。かばんの中にはあっても、ピット内にそれを持ち込む人は誰もいなかったので、あきらめてそのまま振っていました。 ところで、先週は緑の人と仕事の交換をしたために、2回「愛の妙薬」の練習に乗りました。このオペラは毎年のようにオペラ座で公演していますが、毎回何故か緑が担当で、私は1度も弾いた事がありません。暗譜でも弾ける位の勢いの周りの人の中で、私だけが初見で焦っている。しかしこのオペラの主役、アンナ・ネトレプコの姿と声だけは、そのような中でもしっかりと見て聞いてきました。出産前と変わらないような相当な貫禄でしたが、まろやかな声は健在。圧倒的な存在感でした。本番も1回乗ることになっているのに、残念ながら違うキャストの時です。
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