2010年 06月 11日
かぐや姫 |
バレエ「かぐや姫」のドレスリハーサルに行ってきました。今年オペラ座のレパートリーとして新たに加わったこの作品ですが、石井真木さんの作曲でキリアンが1988年に振りつけた、意外に古い作品です。音楽は7人のパーカッションのアンサンブルと、日本の3人の雅楽そして鼓童という日本の太鼓などによる7人のアンサンブルの合奏によるものでした。
バレエは能の動きを思い起こさせるような、ゆっくりとすり足の様な動きを常とするかぐや姫の他、祝いや戦いの場面では、お祭りのお囃子のような音楽に合わせた力強いリズミカルな動きと、まさに静と動を兼ね備えた舞台でした。
でも何よりも音楽が素晴らしかった。日本的な雅楽の響きが不協和音の中でうまく浮かび上がってくる面白さ、そして洋のパーカッションと和の和太鼓の競演が聴きごたえありました。交互に演奏されているのがエネルギーが大きくなるに従って、ミックスされ、最後は14人のものすごい大合奏となります。その際面白いなと思ったのは、パーカッションは叩くと音がそこでぷつっと切れてしまうのに対し、和太鼓は叩いた後の響きがものすごく豊かなのです。しかも魂を揺さぶるような力強くも少し物悲しい素晴らしい音でした。
舞台上の大きな大きな太鼓が月の役割をしていたのですが、その太鼓も実際に鼓童の方が叩きます。ピットから全ての奏者が順に舞台に駆け上がり、そこでまた太鼓を演奏するという場面もありました。
雅楽の3人は昔の装束を着ての演奏。ピットの中に階段を作り、そこに座って演奏するのですが、やはりお客様はその姿に興味津々。
音楽の素晴らしさに舞台よりもピットの中にばかり目が行ってしまいました。びっくりしたのは、雅楽の響きが意外にもあの広いバスティーユの隅々にまで行きわたっていたことです。
舞台が少し残念だった理由の一つが衣装。先日のシッダールタの際の様な素晴らしい素材の素敵な衣装だったらもっと舞台が映えたと思いますが、昨日は結構平凡な素材でデザインのものでした。また中国とのミックスの様な、日本人から見たら日本ではない演出も残念でした。
(かぐや姫のアニエス・ジロと帝のビュリォン)
(バレリーナと演奏者)
話は変わり、最近バスティーユのオペラの前が異国のようになっています。労働条件の改善を求めて黒人が集まり、ホームレスのテントのような物を作り居座っているのです。オペラが終わる時間でも常にものすごい数の人が集まって集会を開いていて、相当怖い雰囲気です。綺麗な舞台で気分が良くなっていたのに、オペラを一歩出た途端にこの光景。かなりの衝撃です。
バレエは能の動きを思い起こさせるような、ゆっくりとすり足の様な動きを常とするかぐや姫の他、祝いや戦いの場面では、お祭りのお囃子のような音楽に合わせた力強いリズミカルな動きと、まさに静と動を兼ね備えた舞台でした。
でも何よりも音楽が素晴らしかった。日本的な雅楽の響きが不協和音の中でうまく浮かび上がってくる面白さ、そして洋のパーカッションと和の和太鼓の競演が聴きごたえありました。交互に演奏されているのがエネルギーが大きくなるに従って、ミックスされ、最後は14人のものすごい大合奏となります。その際面白いなと思ったのは、パーカッションは叩くと音がそこでぷつっと切れてしまうのに対し、和太鼓は叩いた後の響きがものすごく豊かなのです。しかも魂を揺さぶるような力強くも少し物悲しい素晴らしい音でした。
舞台上の大きな大きな太鼓が月の役割をしていたのですが、その太鼓も実際に鼓童の方が叩きます。ピットから全ての奏者が順に舞台に駆け上がり、そこでまた太鼓を演奏するという場面もありました。
雅楽の3人は昔の装束を着ての演奏。ピットの中に階段を作り、そこに座って演奏するのですが、やはりお客様はその姿に興味津々。
音楽の素晴らしさに舞台よりもピットの中にばかり目が行ってしまいました。びっくりしたのは、雅楽の響きが意外にもあの広いバスティーユの隅々にまで行きわたっていたことです。
舞台が少し残念だった理由の一つが衣装。先日のシッダールタの際の様な素晴らしい素材の素敵な衣装だったらもっと舞台が映えたと思いますが、昨日は結構平凡な素材でデザインのものでした。また中国とのミックスの様な、日本人から見たら日本ではない演出も残念でした。
(かぐや姫のアニエス・ジロと帝のビュリォン)
(バレリーナと演奏者)
話は変わり、最近バスティーユのオペラの前が異国のようになっています。労働条件の改善を求めて黒人が集まり、ホームレスのテントのような物を作り居座っているのです。オペラが終わる時間でも常にものすごい数の人が集まって集会を開いていて、相当怖い雰囲気です。綺麗な舞台で気分が良くなっていたのに、オペラを一歩出た途端にこの光景。かなりの衝撃です。
by lisa_oshima
| 2010-06-11 22:03
| パリ・オペラ座