2017年 05月 12日
エフゲニー・オネーギン |
今年はブログを頑張ろうと思いつつも気付けば5月半ば...
あまりに色々な事がありすぎたこの数ヶ月。それはまた後々書く事に致します。
今私達がオペラ座で練習しているのはチャイコフスキーのオペラ「エフゲニー・オネーギン」。今日で全ての練習を終え、後はドレスリハーサルをして本番を迎えます。
このオペラは私にとって思い出深いオペラ。オペラ座に入って初めて演奏した物なのです。2003年の3月、ユーロフスキーの指揮でした。ユーロフスキーの隅々まで神経の行き届いたニュアンス、ロシアの大地を思わせるダイナミックさ、そして彼の持つカリスマ性。全てに魅了されたのでした。特にロシア人なのでロシア語の歌の発音にも厳しく、彼が少し注意をして発音が変わるだけでリズム感が変わり、一気に生き生きと躍動感が出て音楽が動き出すのを目の当たりにした事から、音楽と言葉との密接性を痛感し発音に注意するようになったのでした。
私がオペラ座での初めての仕事だから印象に残っているわけではなく、他の団員にとってもかなり印象深い物だったらしく、今でも語り草になっています。
今回指揮するのはイギリス人のエドワード・ガードナー。彼も若い時からオペラ座に振りに来て、その後イングリッシュナショナルオペラの監督に抜擢されました。以前はいかにも育ちの良いお坊っちゃまという感じでしたが、白髪も増え、体格もがっしりとし、すっかり貫禄が出て来ました。
ただロシア人の演奏するロシア音楽と比べると、あまりに表面的で芯の強さがないというか...弾きながらついユーロフスキーの音楽を思い出してしまいます。
また今回のタチアナ役はアンナ・ネトレプコ。練習には1回もやって来ず。果たして本番は歌うのでしょうか?
by lisa_Oshima
| 2017-05-12 05:35
| パリ・オペラ座