2009年 06月 26日
シュタインバッハー |
実は、明日からまたイタリアへ行きます。今度は2泊3日でラヴェンナ。しかし残念ながら仕事です。ツアーなんてほとんどないに等しいオペラ座ですから、このような仕事は私達にとって大イヴェント。たった1回のシンフォニーコンサートだけですが、力の入れようは相当なものです。今回のプログラムはドホナーニの指揮でチャイコフスキーの交響曲5番とGubaidulinaのヴァイオリンコンチェルト。ソリストは日本とドイツのハーフである、アラベラ・美歩・シュタインバッハーです。今晩はサル・プレイエルで同じプログラムによるコンサートをします。
ソリストのシュタインバッハーは20代後半の若手です。今活躍している若手女流ヴァイオリニストは、私の好きなリサ・バティアシュベリ、ユリア・フィッシャーなど皆ミュンヘンのチュマチェンコ弟子ですが、今回のシュタインバッハーもそれに漏れずチュマチェンコ弟子です。皆女性らしく、繊細で自然な音楽の流れで正統的な音楽を奏でますが、シュタインバッハーはその中でも骨太な力強さを感じさせます。
彼女の演奏を聞いたのは2回目。4,5年前にチョン・キョンファのコンサートを聴きに行ったら、キャンセルされ、急遽舞台に立ったのがこのシュタインバッハーでした。当時はまだ無名の彼女でしたが、本当に誠実で音楽的なベートーヴェンのコンチェルトを弾き、魅了されてしまいました。その大成功したコンサートをきっかけに、一気に偉大なソリストへの階段を駆け上がり、いまや有名どころに引っ張りだこの有名人になりました。
今回私達と弾くコンチェルトは、私は初めて聴く物ですが、恐ろしく難しそうなパッセージもさらっと整然と弾きこなし、現代曲ではなく美しい絵でも見せられているかのような清々しい気持ちにさせられます。
そして彼女の物腰にも惹き付けられます。常に超然と構え、品のある優美な微笑をたたえている彼女を見ながら、やはり日本の禅のような心を持つ血を持っているのだろうなと、勝手に想像しています。
一方指揮のドホナーニは、恐ろしい耳の持ち主で素晴らしい指揮者には違いないけれど、私にとっては演奏する喜びを与えてくれない指揮者です。彼とは第九、エレクトラに続いて、今回が3回目の共演ですが、毎回何か冷たいものを感じます。そのクールさが彼の魅力の一つとは思いますが。
今夜のコンサート、そしてイタリアツアーを楽しみたいと思います。
ソリストのシュタインバッハーは20代後半の若手です。今活躍している若手女流ヴァイオリニストは、私の好きなリサ・バティアシュベリ、ユリア・フィッシャーなど皆ミュンヘンのチュマチェンコ弟子ですが、今回のシュタインバッハーもそれに漏れずチュマチェンコ弟子です。皆女性らしく、繊細で自然な音楽の流れで正統的な音楽を奏でますが、シュタインバッハーはその中でも骨太な力強さを感じさせます。
彼女の演奏を聞いたのは2回目。4,5年前にチョン・キョンファのコンサートを聴きに行ったら、キャンセルされ、急遽舞台に立ったのがこのシュタインバッハーでした。当時はまだ無名の彼女でしたが、本当に誠実で音楽的なベートーヴェンのコンチェルトを弾き、魅了されてしまいました。その大成功したコンサートをきっかけに、一気に偉大なソリストへの階段を駆け上がり、いまや有名どころに引っ張りだこの有名人になりました。
今回私達と弾くコンチェルトは、私は初めて聴く物ですが、恐ろしく難しそうなパッセージもさらっと整然と弾きこなし、現代曲ではなく美しい絵でも見せられているかのような清々しい気持ちにさせられます。
そして彼女の物腰にも惹き付けられます。常に超然と構え、品のある優美な微笑をたたえている彼女を見ながら、やはり日本の禅のような心を持つ血を持っているのだろうなと、勝手に想像しています。
一方指揮のドホナーニは、恐ろしい耳の持ち主で素晴らしい指揮者には違いないけれど、私にとっては演奏する喜びを与えてくれない指揮者です。彼とは第九、エレクトラに続いて、今回が3回目の共演ですが、毎回何か冷たいものを感じます。そのクールさが彼の魅力の一つとは思いますが。
今夜のコンサート、そしてイタリアツアーを楽しみたいと思います。
by lisa_Oshima
| 2009-06-26 00:40
| パリ・オペラ座